白馬村をはじめとする日本のリゾートエリアでは、海外にお住まいの方から別荘や土地についてのご相談をいただくことがあります。本記事では、購入を検討する前に知っておきたい日本の制度の「基本」を、公的機関が公表している資料をもとに整理します。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の取引についての法律・税務上の助言ではありません。制度は改正されることがあるため、最新の情報は出典の公的資料でご確認ください(2026年10月16日時点)。
宅地建物取引業者が関わる取引には宅建業法が適用されます
国土交通省の「不動産事業者のための国際対応実務マニュアル」では、外国人を顧客とする売買であっても、宅地建物取引業者が代理・媒介を行う場合には宅地建物取引業法が適用され、同法に則って取引を行う必要があると説明されています。
宅地建物取引業法第35条により、宅地建物取引業者は契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士に重要事項を記載した書面を交付して説明させなければなりません。説明の際、宅地建物取引士は宅地建物取引士証を提示する必要があります(同条第4項)。
同マニュアルでは、契約書や重要事項説明書は日本語を正本とすることを顧客と合意し、外国語訳を作成できる場合は参考訳として交付すると理解の助けになる、とされています。
重要事項説明はオンラインでも受けられます(IT重説)
国土交通省は、テレビ会議などを利用したオンラインでの重要事項説明(IT重説)について、売買取引では2021年3月30日から本格運用を開始しました。一定の要件のもとで行われたIT重説は、対面による説明と同様に扱われます。要件には、映像と音声で双方向のやりとりができること、重要事項説明書を事前に送付することなどが含まれます。
海外にお住まいの方にとっては、来日の回数を検討するうえで知っておきたい制度です。
非居住者による取得には外為法の事後報告が必要です
外国為替及び外国貿易法(外為法)では、非居住者(国籍ではなく、日本国内に住所・居所を有するかどうかで判断されます。海外在住の日本人は非居住者に、日本に住む外国籍の方は居住者に当たります)が日本にある不動産やこれに関する権利を取得した場合、取得後20日以内に、日本銀行を経由して財務大臣へ報告書を提出する必要があります。財務省のリーフレットによると、金額や面積の大小にかかわらず報告が必要で、不動産仲介業者などの居住者である代理人による提出や、オンラインでの提出も可能です。
2026年4月1日以降の取得からは、目的を問わず不動産自体の取得が報告対象となり、報告事項に「取引の相手方」「取得の目的」「不動産番号」が追加されています。居住用目的で取得した借地権などの権利は報告不要となる場合がありますが、不動産自体の取得は報告対象です。
区域や面積によっては事前・事後の届出が必要です
- 重要土地等調査法:特別注視区域内にある200㎡以上の土地・建物について売買等の契約を結ぶ場合、売主と買主の双方が契約前に内閣総理大臣へ届け出る必要があります。対象区域かどうかは、内閣府が公開する「重要土地ウェブ地図」で確認できます。
- 国土利用計画法:一定面積以上の土地取引(一団の土地として合算して判断されます)では、買主などの権利取得者が契約締結日から2週間以内に届け出る必要があります。国土交通省によると、面積の基準は市街化区域で2,000㎡以上、それ以外の都市計画区域で5,000㎡以上、都市計画区域外で10,000㎡以上です。
- 森林法:地域森林計画の対象となっている森林の土地の所有者となった場合、面積にかかわらず、所有者となった日から90日以内に市町村長への届出が必要です。登記上の地目によらず、森林の状態であれば対象となる可能性があります。ただし、国土利用計画法に基づく土地売買契約の届出を提出している場合は対象外です。
上記は主な制度の例で、すべてを網羅するものではありません。農地の取得(農地法)、都市計画・建築の規制、自治体の条例、税務(固定資産税の納税管理人など)、登記などについても、物件ごとに確認が必要です。
Gemini株式会社にご相談いただく場合
当社は、白馬エリアの土地・別荘・バケーションハウスに関する情報をHakubaLandで発信しています。売買仲介は、大阪本社(宅地建物取引業 大阪府知事(1)第65181号)が担当します。白馬支店は宅地建物取引業の事務所ではありません。
ご相談はメール(brandon-wu@gemini-jp.com)またはお電話(06-7654-9988、平日10:00–17:00)で承ります。
よくある質問
海外に住んでいても、白馬の不動産を購入する際に日本へ行く必要はありますか?
売買の重要事項説明は、一定の要件を満たせばオンライン(IT重説)で行うことができます。ただし、契約や登記などの手続き全体の進め方は取引ごとに異なるため、事前に担当の宅地建物取引業者にご確認ください。
非居住者が日本の不動産を買ったときに必要な報告はありますか?
外為法に基づき、取得後20日以内に日本銀行を経由して財務大臣へ「本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書」を提出する必要があります。不動産仲介業者などの居住者である代理人による提出も可能です。
白馬の物件について、Gemini株式会社ではどこが仲介を担当しますか?
HakubaLandを通じた白馬エリアの物件の売買仲介は、大阪本社(宅地建物取引業 大阪府知事(1)第65181号)が行います。白馬支店は宅地建物取引業の事務所ではありません。
出典・参考資料
- 財務省「非居住者による本邦の不動産等取得に係る報告」 (新しいタブで開きます)
- 財務省 リーフレット「外為法に基づく『本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得に関する報告書』の提出」(令和8年6月) (新しいタブで開きます)
- 国土交通省「ITを活用した重要事項説明及び書面の電子化について」 (新しいタブで開きます)
- 国土交通省 報道発表「不動産の売買取引に係るオンラインによる重要事項説明(IT重説)の本格運用について」 (新しいタブで開きます)
- 国土交通省「不動産事業者のための国際対応実務マニュアル」 (新しいタブで開きます)
- 内閣府「重要土地等調査法 届出について」 (新しいタブで開きます)
- 国土交通省「土地取引規制制度」 (新しいタブで開きます)
- 林野庁「森林の土地の所有者届出制度」 (新しいタブで開きます)
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」 (新しいタブで開きます)